サマリー
【ポイント】
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オンライン診療を実施しているクリニック医師17名へインタビューを実施!
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オンライン診療がもたらすクリニックの経営への寄与
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医師が感じるオンライン診療の今後について
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新型コロナウイルスによる社会混乱・経済影響があり、様々な対策を迫られている状況の中で感染症対策として、オンライン診療の需要が高まっています。デジタルツールの進化、普及により、パソコンやスマホがあれば、遠隔でも患者は診察を受けることができます。オンライン診療は遠方に住んでいる患者や通院する時間が捻出できない多忙な患者にとっては便利なツールとなりつつあります。
一方で、医師側にとっては、オンライン診療の導入にあたって、システムの導入費用・ランニングコストと診療報酬との兼ね合い等の費用面に関する課題があります。また、どのような基準でオンライン診療システムを選べばよいのかという戸惑いも少なくありません。このようにオンライン診療は便利なものであると同時に、医師側の視点から見ると多くの課題も見受けられます。しかしながら、オンライン診療は2018年度の診療報酬改定でオンライン診療が保険診療として認められ、2020年度診療報酬改定ではさらに要件の見直しと緩和がされています。このことから、オンライン診療は今後も緩やかなに普及拡大の可能性を秘めたツールであると言えます。
本調査では、オンライン診療を活用しているクリニックの医師17人を対象に、オンライン診療システムの活用の現状に注目し、インタビューを行いました。新型コロナウイルス感染症の世界的な流行などオンライン医療を後押しする社会の潮流により、世界各国においてヘルスケアエコシステム構築への取り組みが行われており、今後オンライン医療普及の流れは確実に進むことが予測されます。そのため、医師のオンライン診療の活用状況を明らかにし、オンライン診療・オンライン健康医療相談に関連したサービス市場のための新規戦略立案や、製薬企業の新たな医師とのコミュニケーションチャネルの一つのアイディアとして今後の営業戦略等にお役に立つことができれば幸いです。
調査方法および調査対象
◆調査方法:オンラインでの定性調査
◆調査対象:医師17名
オンライン診療を実施している医師
診療科 : 内科、精神科、小児科、脳外科、内分泌内科、発熱外来、先制医療、皮膚科、形成外科、美容外科、乳腺科、婦人科、泌尿器科、漢方内科、脳神経外科、AGA、眼科
施設種類 : クリニック
◆調査期間:2022年8-9月
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目次
調査項目概要
I. 総括
① 調査結果
1.医師のプロフィール
1-1. オンライン診療の診療科
1-2.医師の勤務先地域
1-3.保険診療/自由診療
1-4.使用しているオンライン診療システム
2.オンライン診療を始めたきっかけ・背景
2-1.いつから始めたのか。始めた経緯について。
2-2.新型コロナウイルスによるオンライン診療への影響
3.オンライン診療の対象となる患者
3-1.オンライン診療を受けている世代ごとの割合
3-2.患者からのニーズについて
3-3.オンライン診療の対象疾患・対象外疾患について
3-4.患者への説明について
3-5.オンライン診療における初診
4.セキュリティ面での懸念点
5.支払い方法
5-1.患者の自己負担額の支払い方法
5-2.薬の処方
6.オンライン診療のメリット・デメリット
6-1.オンライン診療のメリット
6-2.オンライン診療のデメリット
7.システム関係
7-1.システム導入時に重視した項目
7-2.製品の認知度
7-3.比較した他社製品
7-4.他社製品を比較したうえでの現在使っている製品にした決め手
7-5.現在使用している製品についての満足度 7-6.現在使用している製品のメリット・デメリット
7-7.オンライン診療の恒久化に向けて必要なもの
7-8.オンライン診療における遠隔医療機器の使用
7-9.オンライン診療における症状コントロールアプリ・健康管理アプリの使用
7-10.オンライン診療における電子カルテ
7-11.オンライン診療システムの課題
8.オンライン診療の課題
8-1.医師にとっての課題
8-2.病院のスタッフにとっての課題
9.オンライン診療によるクリニック経営への寄与
9-1.診療報酬
9-2.オンライン診療による集患の効果
9-3.初期費用とランニングコストの価格帯への満足度
9-4.費用対効果について
10.オンライン診療の今後
10-1.今後のオンライン診療のターゲット層について
10-2.今後、コロナが落ち着いてきた場合、オンライン診療はどのように変化するのか。
10-3.オンライン診療導入に躊躇しているクリニックに向けて
II. 個票
III. 質問
IV. 参考資料