サマリー
~2021年度におけるセルラーキャリアのLTE-A/5Gインフラ戦略及び投資動向と周辺部材市場をキャリアやベンダ、エンジ会社など多角的な視点から総合的に分析~
通信市場専門の調査会社MCAが発行するレポート「携帯電話基地局及び周辺部材市場の現状と将来予測 2022年度版」は、日本における基地局及び周辺部材市場の最新動向とキャリアのインフラ戦略ついて、キャリアやベンダ、エンジ会社などへの多面的な取材を通じ、分析した市場調査報告書です。無線機やアンテナ、ケーブル、電源、蓄電池などの周辺部材市場についても調査しています。
■調査概要
セルラーキャリア各社の2021年度決算をみると、各社の設備投資額はNTTドコモが5,481億円、KDDI(au)のモバイルは3,930億円、ソフトバンクの移動通信が3,390億円、楽天モバイルは5,089億円となり、2020年度に比べ、NTTドコモは微減、KDDI(au)が増加、ソフトバンクは微減、楽天モバイルが大幅増となった。UQコミュニケーションズとWireless City Planningを含めたモバイルキャリア各社の設備投資合計は1兆8,102億円となり、投資総額自体が拡大している。楽天モバイルによる投資高騰の影響が強く、2022年度も2021年度並みの規模が続くが、ソフトバンクと楽天モバイルの投資抑制の影響から、2025年度は1兆4,000億円にまで縮小する見込みである。
機器市場に関し、無線機市場は楽天モバイルの旺盛な4G展開の恩恵を受けたノキアソリューションズ&ネットワークスがトップとなった。第2位のNECも楽天モバイル特需が奏功した形で、エリクソン・ジャパン、富士通、サムスン電子ジャパンと続く。また、附帯設備は無線機に比べ、市場規模が小さいため、投資の浮き沈みの影響を受けにくい状況にある。エンジニアリング(通信建設)は投資よりも、キャリア各社の基地局計画に大きな影響を受ける。2021年度はLTE周波数のNR化を除くと、NTTドコモが5Gと3.4GHz帯、KDDI(au)は700M/1.7G/3.5GHz帯、ソフトバンクが700M/1.7G/3.4GHz帯、楽天モバイルは5Gと1.7GHz帯に動きがみられた。
本調査企画は基地局及び周辺部材市場の現状やキャリアのインフラ戦略について、キャリアやベンダ、エンジ会社などへの多面的な取材を通じ、実態を把握し、予測することを目的としている。キャリアのインフラ戦略及び投資動向以外に、無線機やアンテナ、ケーブル、電源、蓄電池といった周辺部材市場の実態を明らかにする。
■調査対象
分類 |
対象企業 |
キャリア |
NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、楽天モバイル、UQコミュニケーションズ、Wireless City Planning |
ベンダ |
無線機 |
ノキアソリューションズ&ネットワークス、NEC、エリクソン・ジャパン、富士通、サムスン電子ジャパン、Airspan Networks、KMW、華為技術日本、ZTEジャパン |
アンテナ |
電気興業、日本電業工作、コムスコープ・ジャパン、Tongyu Communication、日本アンテナなど
|
ケーブル |
フジクラ・ダイヤケーブル、コムスコープ・ジャパン、日立金属など |
電源 |
GSユアサ、華為技術日本、デルタ電子、新電元工業、オリジンなど |
蓄電池 |
GSユアサ、パナソニック、華為技術日本、エナーシスジャパンなど |
エンジニアリング会社 |
コムシスホールディングス(日本コムシス、サンワコムシスエンジニアリングなど)、エクシオグループ、ミライト・ワン、京セラコミュニケーションシステム、ドコモCS、KDDIエンジニアリング、SBエンジニアリング、楽天モバイルエンジニアリング、楽天モバイルインフラソリューション、レンドリース・ジャパンなど |
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目次
はじめに
◆調査背景
◆調査対象
目次
1.モバイルキャリアの現状
1-1. 契約者数・業績・ARPU推移と予測(2020-2025年度)
図:契約者数の推移と予測(2020-2025年度)
2021年度の携帯電話契約数は前年度比4.7%増(年間純増893万)の2億87万契約
2021年度第3四半期に5G契約比率は30.4%へ上昇
図:契約者数の年度純増推移と予測(2020-2025年度)
2021年度の国内携帯電話市場の年間純増数は前年度比336万増の893万
表:携帯電話契約者数と年度純増推移と予測(2020-2025年度)
表:BWA契約者数と年度純増推移と予測(2020-2025年度)
図:売上高推移と予測(2020-2025年度)
2021年度の業績は大手3社が増収減益の一方、楽天モバイルは設備投資負担から営業損益が続く
表:業績の推移と予測(2020-2025年度)
図:総合ARPUの推移と予測(2020-2025年度、KDDI(au)のみ総合ARPA)
政府による値下げ要請の影響で通信サービス収入の減少が続いてきたものの下げ止まり感、今後は回復トレンド
表:ARPUの推移と予測(2020-2025年度、通信モジュールなどを除く)
1-2. 設備投資額推移と予測(2020-2025年度)
図:設備投資額の推移と予測(2020-2025年度)
楽天モバイルの投資が拡大した2021年度は1.8兆円規模へ拡大
表:設備投資額の推移と予測(2020-2025年度)
図:セルラーキャリア4社の基地局投資推移と予測(2020-2025年度)
楽天モバイルの基地局投資は2021年度に大幅拡大
表:モバイルキャリアの基地局投資推移と予測(2020-2025年度)
図:セルラーキャリア4社の方式別基地局投資推移と予測(2020-2025年度)
現在は5Gがメインとなる大手3社の基地局投資
表:モバイルキャリアの方式別基地局投資推移と予測(2020-2025年度)
1-3. 基地局数推移と予測(2020-2025年度)
表:モバイルキャリアの基地局累積局・新局数と予測(2020-2025年度)
2021年度の国内基地局累積数は約117万局に拡大
表:基地局累積局・新局数と予測(基地局撤去分除外版、2020-2025年度)
2021年度の撤去分をカウントしない国内基地局新局数は約11万局
1-4. 通信方式別基地局数推移と予測(2020-2025年度)
表:モバイルキャリアの3G基地局累積局新局数と予測(2020-2025年度)
2021年度は約30万局の3G基地局が稼働
表:モバイルキャリアのLTE基地局累積局新局数と予測(2020-2025年度)
2021年度はLTE基地局数が約78万局に拡大
表:モバイルキャリアの5G基地局累積局新局数と予測(2020-2025年度)
2021年度は5G基地局数が約9万局に拡大
1-5. 現状の周波数帯保有状況
表:キャリア6社の現状の周波数帯保有状況とLTE周波数のNR化
2.3GHz帯割当でKDDIグループが国内最多の保有帯域幅
1-6. 周波数帯別基地局数推移と予測(2020-2025年度)
表:NTTドコモの周波数帯別基地局累積局数推移と予測(2020-2025年度)
2021年度は合計約42万局に到達
表:NTTドコモの周波数帯別基地局新局数推移と予測(2020-2025年度)
2021年度の新局数合計は約6,000局
表:KDDI(au)の周波数帯別基地局累積局数推移と予測(2020-2025年度)
2021年度は合計約26万局に到達
表:KDDI(au)の周波数帯別基地局新局数推移と予測(2020-2025年度)
2021年度の新局数合計は約17,000局
表:ソフトバンクの周波数帯別基地局累積局数推移と予測(2020-2025年度)
2021年度は合計約32万局に到達
表:ソフトバンクの周波数帯別基地局新局数推移と予測(2020-2025年度)
2021年度の新局数合計は約26,000局
表:楽天モバイルの周波数帯別基地局累積局数推移と予測(2020-2025年度)
表:楽天モバイルの周波数帯別基地局新局数推移と予測(2020-2025年度)
2021年度は合計約56,000局に到達
表:UQCの周波数帯別基地局累積局・新局推移数と予測(2020-2025年度)
2021年度は合計約45,000局
NR化は年間2,000局規模で推移
表:WCPの周波数帯別基地局累積局・新局数推移と予測(2020-2025年度)
2021年度は約66,000局
NR化は年間2,000局規模で推移
1-7. 700M/1.7G/3.4GHz帯などの現況
2023年秋頃までに楽天モバイルへ700MHz帯狭帯域が割当見込み
図:700MHz帯の既存無線システムとの共用検討
表:キャリア各社におけるプラチナバンドの周波数帯と割当幅
表:キャリア各社の700MHz帯NR化の開設計画
表:NTTドコモとソフトバンクの3.4GHz帯NR化の開設計画
表:KDDI(au)と楽天モバイルの1.7GHz帯NR化の開設計画
NTTドコモの動向
5Gネットワーク展開に4G周波数も活用
2022年3月に総務省がNTTドコモの開設計画の変更を認定
表:3.9G等普及の開設計画と4G等普及の開設計画の変更箇所の概要
KDDI(au)の動向
2022年5月に総務省から2.3GHz帯を認定
表:申請及び審査の概要
2022年12月以降に東名阪の一部地域から5Gサービスを順次開始するUQC
1-8. 基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
図:NTTドコモの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
表:NTTドコモの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
基地局投資は平均2,600億円で推移
5G投資が拡大するもLTE投資も堅調
図:NTTドコモの基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
表:NTTドコモの基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
今後の大幅な投資縮小は回避
コアNW向けは300億円規模で推移
図:KDDI(au)の通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
表:KDDI(au)の通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
基地局投資は平均2,000億円で推移
2021年度に5GとLTE投資が逆転
図:KDDI(au)の基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
表:KDDI(au)の基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
今後は無線設備や工事費も抑制見込み
コアNW向けは200億円超で推移
図:ソフトバンクの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
表:ソフトバンクの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
基地局投資は2023年度以降に大幅縮小
2022年度が投資のピーク
図:ソフトバンクの基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
表:ソフトバンクの基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
基地局への従来投資は2022年度まで
コアNW向けは200億円超で推移
図:楽天モバイルの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2019-2024年)
表:楽天モバイルの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2019-2024年)
2021年の基地局投資は前年度から倍増
2021年以降に5G投資が本格化
図:楽天モバイルの基地局投資額の内訳推移と予測(2019-2024年)
表:楽天モバイルの基地局投資額の内訳推移と予測(2019-2024年)
膨れ上がった2021年の無線設備や工事費
コアNW投資は200億円未満で推移
図:UQCの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
表:UQCの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
2021年度の基地局投資は112億円
今後の課題は2.5GHz帯のNR化
図:UQCの基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
表:UQCの基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
小規模に推移する無線設備や工事費
NR化に向けた投資拡大に期待
図:WCPの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
表:WCPの通信方式別の基地局投資額推移と予測(2020-2025年度)
2021年度投資は減少の100億円
今後の課題は2.5GHz帯のNR化
図:WCPの基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
表:WCPの基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
小規模に推移する無線設備や工事費
NR化に向けた投資拡大に期待
2.注目すべきキーワード
2-1. キャリア各社の5Gの取り組みと現状
2022年3月にデジタル田園都市国家インフラ整備計画を公表した総務省
表:デジタル田園都市国家インフラ整備計画における5G人口カバー率と基地局数
2021年度末の全国5G人口カバー率は93.2%
図:都道府県別の5G人口カバー率
5G基地局数はソフトバンクが突出の約4万局
表:キャリア各社における2020と2021年度の5G基地局数
表:キャリア各社における5Gネットワーク展開の主な特徴
2021年度にLTE周波数帯のNR化の導入は44,300局
表:2021年度におけるキャリア各社のLTE周波数帯のNR化の導入状況
表:2020年度におけるキャリア各社のLTE周波数帯のNR化の導入状況
Massive MIMOの導入が国内市場に浸透しない理由
表:2021年度におけるキャリア各社のCAの導入状況
5G局数のほぼ100%がMassive MIMOの楽天モバイル
表:2021年度におけるキャリア各社のMassive MIMOの導入状況
2024年3月までに5G人口カバー率90%以上を目指すNTTドコモ
図:瞬速5G+4G周波数を利用した5Gによるエリア展開のイメージ
2022年9月に6,440局の5G基地局展開を達成した楽天モバイル
KDDI(au)の動向
2022年6月に総務省から5G基地局開設遅延に関する文書指導
表:KDDI(au)における2021年度の5G基地局数の計画と実績
2022年3月末に5G人口カバー率90%を突破したソフトバンク
表:ソフトバンクにおける5G基地局数と5G人口カバー率
表:楽天モバイルにおける5G基地局数推移
表:5G基地局開設計画(累積局数、2020-2024年度)
表:5G基地局開設計画(新局数、2020-2023年度)
キャリア各社の各周波数帯に対する考え方が見て取れる開設計画
2-2. Open RAN/vRANの動向
キャリアにとってのvRANのメリット
2022年12月にJapan OTICを開設
表:世界のOTIC
表:国内市場におけるOpen RAN/vRAN関連の主な動き
2022年9月に初のO-RAN仕様をリリースしたETSI
2022年9月にOpen RANのセキュリティに関する論文を公開したCISAとNSA
2022年4月に技術仕様書への追加仕様40項目を発表したO-RAN ALLIANCE
総務省の動向
2022年7月に豪州内務省大臣と会談
2022年7月に豪州インフラ・運輸・地域開発・通信・芸術省大臣と会談
2022年7月にシンガポール情報通信省大臣と会談
2022年5月に5Gサプライヤ多様化及びOpen RANに関する協力覚書に署名
2022年4月に英国政府とOpen RANに関する共同研究開発で合意
NTTドコモの動向
2022年10月に英Vodafone GroupとOpen RAN推進のための協業に合意
2022年9月に新たな構成の仮想化基地局の追加を決定
図:仮想化基地局
KDDI(au)の動向
2023年1月にオープン化した5G仮想化基地局の商用展開を開始
今後3年間で通信障害対策へ500億円を投資
表:KDDI(au)における追加投資の割り当てイメージ
表:前倒し投資の実行の概要
O-RAN準拠の5G SA仮想化基地局にHPEのTelco基盤を利用
O-RAN準拠の5G SA仮想化基地局にWind Riverのプラットフォームを採用
2022年2月にSamsungや富士通と5G SA仮想化基地局によるデータ通信に成功
図:仮想化基地局と従来基地局の比較(出典:KDDI)
2021年11月にNVIDIAとAI-on-5G Lab.を合同開設したソフトバンク
楽天モバイルの動向
2022年10月に楽天モバイルCTOがO-RAN ALLIANCEの理事に就任
2022年8月に楽天モバイルオープンイノベーションラボを開設
日本電気(NEC)の動向
2022年10月にOpen RAN対応5G RU 12機種がTIPに認定
図:NECにおけるO-RANフロントホール仕様準拠の5G基地局装置
富士通の動向
2022年9月にDellとOpen RANに関するパートナーシップを締結
2022年3月から5G仮想化基地局の提供を開始
図:仮想化基地局を用いたシステム全体のCO2排出削減イメージ
Open RAN環境での実証実験に成功したJTOWERなど
図:接続試験時の構成図
表:各社の主な役割
2022年からDGTを通じたOpen RAN仕様準拠製品を提供した日本電業工作
表:DENGYO Technologyの会社概要
米Qualcomm Technologiesの動向
2022年9月に5G RAN向け新製品のサンプル提供を開始
表:新製品の主な特長
2022年2月に富士通との完全統合型オープンRANソリューション開発を発表
2022年2月にHPEと5G vRANでの協業を発表
Wind Riverの動向
NTTドコモとKDDIへ仮想化基盤を提供
vRANへの移行の加速化を戦略の1つに掲げるIntel
2-3. Beyond 5G/6Gの動向
表:国内市場におけるBeyond 5G関連の主な動き
Beyond 5G推進コンソーシアム(B5GPC)の動向
2022年5月に6G-IAとBeyond 5G(6G)に関する協力覚書に署名
2022年3月にBeyond 5Gホワイトペーパー1.0版を公表
2022年6月に国内外ベンダ3社と6G実証実験協力に合意したNTTドコモ
図:ベンダ各社との主な実証実験の内容
表:6Gに関する実証実験の概要
KDDI総合研究所の動向
2022年5月に名古屋工業大学とTHz帯マルチビームアンテナの開発に成功
2022年5月にCell-Free massive MIMO技術実験に成功
Nokia Solutions and Networksの動向
EUにおけるHexa-X-IIのプロジェクトリーダーを担当
2022年7月にLG Uplusと6G研究開発協力で協約を締結
日本電気(NEC)の動向
2023年1月にBeyond 5G/6G向けに高速大容量を実現する増幅器を開発
2022年2月に東京大学とBeyond 5G価値共創社会連携講座を開設
表:両者の役割
2021年11月に大阪大学とNEC Beyond 5G協働研究所を設置
表:NEC Beyond 5G協働研究所の概要
2022年6月に6Gネットワーク技術白書を発表したChina Mobile
2028年以降に6Gを商用化させる方針の韓国政府
Huawei Technologiesの動向
2022年3月に5G-Advancedの主要技術を解説する白書を公開
Huaweiが提唱する5Gと6Gをつなぐ5.5Gで実現すべき特性
表:Huaweiが提唱する5Gと6Gをつなぐ5.5Gで実現すべき特性
2022年5月に6G周波数帯に関するホワイトペーパーを公開したSamsung
表:Samsungにおける6G関連技術の研究成果
2-4. シェアリングの動向
表:国内市場におけるシェアリング関連の主な動き
インフラシェアリングの取り組みに関する調査結果を発表した総務省
表:5G基地局における2021年度のインフラシェアリング実施状況
表:5G基地局におけるインフラシェアリング実施数の地域別割合
JTOWERの動向
2026年度に売上高300億円を目指す
2022年11月に三菱UFJ銀行と屋外タワーシェアリングの推進に関する業務提携
2022年11月に通信鉄塔カーブアウトに必要な資金調達に関わる契約を締結
表:JTOWER Infrastructureの会社概要
図:ファイナンスストラクチャの概要
2022年8月に交通インフラDX推進コンソーシアムを設立したJTOWERなど
表:普及促進委員会と技術検討委員会の概要
2022年6月に沖縄県での携帯電話等エリア整備事業の補助事業に決定
2022年4月にFoxconnとミリ波対応共用無線機の開発に関する契約を締結
図:無線機シェアリングとこれまでの比較
図:機器外観
図:設置イメージ
2022年5月から地下鉄における屋内5Gインフラシェアリングを実施
2022年3月にNTTドコモから通信鉄塔最大6,002基を譲渡
図:対象鉄塔のイメージ
2022年3月にNTT東日本と通信鉄塔売却に関する基本契約締結に合意
図:鉄塔売買のスキームイメージ
図:対象鉄塔のイメージ
徳島県でインフラシェアリングによるハイブリッドな5Gネットワークを構築
表:各社の主な役割
三菱地所の動向
5Gインフラシェアリング事業を加速・拡大
2022年7月にエクシオグループとシェアリング工法に関する特許を取得
2022年7月にJTOWERとの事業連携に基本合意
2022年3月からインフラシェアリング事業を開始
Sharing Design(SDI)の動向
交通信号機を活用した5G網整備に向けた調査検討の取り組みに参加
表:Sharing Designの会社概要
2022年5月からセルラーキャリア向けに5G基地局シェアリングを開始
インフラシェアリング向け通信鉄塔を追加建設したTower Pods
図:インフラシェアリング事業のイメージ図
図:新たに建設する鉄塔のイメージ図
2022年10月からアンテナシェアリング事業を開始したトーエネック
図:事業イメージ
図:アンテナ設備の施設イメージ
2-5. カーボンニュートラルの動向
表:国内通信市場におけるカーボンニュートラル関連の主な動き
2022年11月から基地局のスリープ機能を順次導入するNTTドコモ
2022年2月にIntelと通信局舎のCO2排出削減に向けた覚書を締結したKDDI
2022年6月に2030年度カーボンニュートラル達成を設定したSBG
表:ソフトバンクグループ各社における2030年度カーボンニュートラル達成の概要
2-6. 3Gサービスの終了
2022年3月末時点で2,220万の3Gユーザが存在
2026年3月末に3Gサービス及びiモードを終了するNTTドコモ
2022年3月末に3Gサービスを終了したKDDI(au)
2024年1月31日に3Gサービスを終了するソフトバンク
3.基地局関連機器・部材の動向とベンダシェア
3-1. 無線機
図:無線機市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
図:無線機市場シェア
表:無線機市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
表:無線機ベンダの供給マップ
楽天モバイルの旺盛な4G展開でノキアが国内最大手
LTE周波数のNR化による拡大が期待される5Gネットワーク
3-1-1. 市場動向
表:無線機ベンダ各社における市場動向
表:無線機とコアネットワークにおける供給マップ
NTTドコモの動向
2025年度までに4G/5Gコアネットワークを完全仮想化
表:NTTドコモにおけるネットワーク仮想化の導入計画
新生NTTドコモグループの戦略
図:新ドコモグループの再編図
NTTドコモとNTTコムにおけるネットワークインフラの統合
図:ネットワークインフラの統合
ドコモコムコム誕生によるNTTドコモの設備メリット
短期と中長期に区分されるネットワーク統合
ネットワークインフラ統合による効果
2023年1月に5G SA対応高速モバイルルータの販売を開始
2022年10月にグローバルビジネス部を新設
表:NTTドコモにおけるネットワーク関連部門の概要
2022年9月にNECとAWS上での5GCの消費電力70%減に成功
2022年7月に事業移管などを含む組織の再編成を実施
2022年7月にインフラデザイン部を設置
KDDI(au)の動向
2022年11月にSamsungとRICを活用した5G SAのSLA保証型スライシング実証に成功
2022年2月に量子コンピューティング技術で基地局の通信品質を改善
ソフトバンクの動向
2022年9月にMECのアプリと5Gのスライスの連携を自動化する実証実験に成功
図:SRv6 MUPを用いた連携自動化の構成イメージ図
2022年5月から5G MECの全国展開を開始
2022年4月から商用ネットワークへのSRv6 Flex-Algo導入を開始
ネットワーク運用コストの削減
表:ソフトバンクにおける設備投資と固定費の将来計画
楽天モバイルの動向
2022年12月末で4G基地局は50,408局
表:楽天モバイルにおける4G基地局数推移
2022年10月にパートナーから楽天回線エリアへ切り替え
表:対象の全国47都道府県
2022年10月にNEDOとAIを用いた5Gスライスオーケストレーションの高度化に成功
図:エンドツーエンドネットワークスライシングオーケストレーションイメージ
図:AIを用いた運用高度化技術のシステム
楽天モバイルにおけるユーザ獲得の皮算用
2022年4月にパートナーから自社回線エリアへの切り替えを実施
表:対象の全国47都道府県
Nokia Solutions and Networksの動向
2022年12月にauの品質監視・改善にAIソリューションを導入
2022年11月にNTTドコモへの5G無線機の追加供給を発表したSamsung
図:Samsung Electronicsの5G基地局ソリューション
屋内外向け19種類の5G RANソリューションを提供するエアースパン
図:Airspan Networksの屋内向け5G RANソリューションの主なラインナップ(sub6向け)
図:Airspan Networksの屋内向け5G RANソリューションの主なラインナップ(ミリ波向け)
電気興業(DKK)の動向
2022年11月から屋外一体型gNBの取り扱いを開始
図:システム構成
表:ローカル5Gシステム屋外一体型gNBの主な特長
2022年10月にNTTドコモへ5Gサービス向け無線装置の納入を開始
図:5Gサービス向け無線装置
3-1-2. 無線機の動向・特長
多彩な基地局ラインナップのNTTドコモ
図:NTTドコモにおける基地局ラインナップと適応箇所
表:KDDI(au)における基地局タイプ
図:楽天モバイルにおけるOpen RAN製品ポートフォリオ
ノキアソリューションズ&ネットワークスの主な製品
図:Nokia AirScale Radio Accessの製品一覧
エリクソン・ジャパンの主な製品
図:Ericssonにおける無線機のシステム構成
図:Ericssonの5G基地局製品のラインナップ
図:Street Radio 4402/AIR 4435/Street Macro 6705の外観と主な特長
日本電気(NEC)の主な製品
図:NEC 5G Outdoor System – Portfolio and Market Segments
図:Samsung C-Band Solutions Portfolio
3-1-3. キャリア別ベンダシェア(数量・金額)
表:NTTドコモの無線機ベンダシェア(2021年度、台数ベース)
表:NTTドコモの無線機ベンダシェア(2021年度、台数ベース)
表:NTTドコモの無線機ベンダシェア(2021年度、金額ベース)
表:NTTドコモの無線機ベンダシェア(2021年度、金額ベース)
表:KDDI(au)の無線機ベンダシェア(2021年度、台数ベース)
表:KDDI(au)の無線機ベンダシェア(2021年度、台数ベース)
表:KDDI(au)の無線機ベンダシェア(2021年度、金額ベース)
表:KDDI(au)の無線機ベンダシェア(2021年度、金額ベース)
表:ソフトバンクの無線機ベンダシェア(2021年度、台数ベース)
表:ソフトバンクの無線機ベンダシェア(2021年度、台数ベース)
表:ソフトバンクの無線機ベンダシェア(2021年度、金額ベース)
表:ソフトバンクの無線機ベンダシェア(2021年度、金額ベース)
表:楽天モバイルの無線機ベンダシェア(2021年度、台数ベース)
表:楽天モバイルの無線機ベンダシェア(2021年度、金額ベース)
表:UQCの無線機ベンダシェア(2021年度、台数・金額ベース)
表:WCPの無線機ベンダシェア(2021年度、台数・金額ベース)
3-2. アンテナ
図:アンテナ市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
図:アンテナ市場シェア
表:アンテナ市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
表:アンテナベンダの供給マップ
国内アンテナ市場は国内ベンダの2強体制
需要の中心は多周波共用や5G sub6アンテナ
3-2-1. 市場動向
表:アンテナベンダにおける市場動向
2022年12月にTuplと基地局アンテナチルト角の最適化試験を実施したNTTドコモ
電気興業(DKK)の動向
2022年11月にローカル5G向けミリ波アンテナの開発に成功
表:ローカル5G向けのミリ波アンテナの主な特長
2022年6月に空調機内蔵アンテナの実証実験の開始を発表
図:空調機内アンテナの外観
2022年4月にJTOWERへ実証実験用アンテナを納入した日本電業工作
図:信号機に設置された簡易型アンテナ(sub6対応)
2022年4月にアクティブ/パッシブアンテナの販売を開始したCommScope
図:CommScope Mosaicプラットフォーム
2022年4月にフィルム型アンテナを開発したDNP
図:フィルム型アンテナを取り付けた壁紙と拡大図
2022年3月に窓を基地局化するガラスアンテナの実証に参画したJTOWER
図:ガラスアンテナ設置イメージ(ケーブルは別途必要)
表:アンテナベンダにおける将来動向
3-2-2. アンテナの動向・特長、主要製品の主な仕様
表:電気興業における基地局向けアンテナの外観と主な特長
表:日本電業工作における基地局向けアンテナの外観や主な特長など
表:電気興業におけるWiMAX向けアンテナの概要
表:日本電業工作のWiMAX向けアンテナの概要
3-2-3. キャリア別ベンダシェア(金額)
表:キャリア別アンテナベンダシェア(2021年度、金額ベース)
3-3. ケーブル
図:ケーブル市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
図:ケーブル市場シェア
表:ケーブル市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
表:ケーブルベンダの供給マップ
au向け独占が功を奏す最大手のFDC
キャリアからの突発需要に対応しやすい海外ベンダ
3-3-1. 市場動向
表:ケーブルベンダにおける市場動向
フジクラ・ダイヤケーブル(FDC)の動向
2022年5月に米沢電線やフジクラ物流、富士資材加工を子会社化
ローカル5Gのsub6帯向け漏洩同軸ケーブルの製品化を推進
2023年1月にプロテリアルへ社名変更する日立金属
表:ケーブルベンダにおける将来動向
3-3-2. ケーブルの動向・特長、主要製品の主な仕様
表:FDCにおける同軸ケーブルの概要
表:FDCにおける銅コルゲート形低損失同軸ケーブル(WF-H同軸ケーブル)の概要
3-3-3. キャリア別ベンダシェア(金額)
表:キャリア別ケーブルベンダシェア(2021年度、金額ベース)
3-4. 電源
図:電源市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
図:電源市場シェア
表:電源市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
表:電源ベンダの供給マップ
上位3社で80%強のシェアを占有
新規キャリアの楽天モバイルが電源需要に寄与
3-4-1. 市場動向
表:電源ベンダにおける市場動向
2022年4月に電源向け半導体開発で提携したロームとDelta
表:電源ベンダにおける将来動向
3-4-2. 電源の動向・特長、主要製品の主な仕様
表:GSユアサにおける主要製品の外観や主な特長など
表:新電元工業における主要製品の外観や主な特長など
表:オリジンにおける45NR(小型電源装置、無線基地局向け)の外観や主な特長など
図:オリジンにおける45NR(小型電源装置)の概要
3-4-3. キャリア別ベンダシェア(金額)
表:キャリア別電源ベンダシェア(2021年度、金額ベース)
3-5. 蓄電池
図:蓄電池市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
図:蓄電池市場シェア
表:蓄電池市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
表:蓄電池ベンダの供給マップ
GSユアサとパナソニックの2社で約50%のシェア
楽天モバイルの新規需要以外は多くがリプレース需要
3-5-1. 市場動向
表:蓄電池ベンダにおける市場動向
ソフトバンクの動向
2026年に次世代電池を商用化
2023年1月にリチウム空気電池の劣化反応機構を解明
表:蓄電池ベンダにおける将来動向
3-5-2. 蓄電池の動向・特長、主要製品の主な仕様
表:GSユアサにおける主な蓄電池の製品外観や主な特長など
表:GSユアサにおけるLIM50EL-13(産業用リチウムイオン電池)の外観や主な特長など
3-5-3. キャリア別ベンダシェア(金額)
表:キャリア別蓄電池ベンダシェア(2021年度、金額ベース)
4.エンジニアリングの動向とエンジニアリング会社シェア
4-1. エンジニアリング
図:エンジニアリング市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
図:エンジニアリング市場シェア
表:エンジ市場の規模推移と予測(2020-2025年度)
表:エンジ会社の参入マップ
全国系大手エンジ会社3社のシェアは70%強
グループ内再編を進めるエクシオグループとミライト・ワン
表:エンジニアリング会社における市場動向
2022年4月に組織改正を実施したKDDIエンジニアリング
楽天モバイルの動向
2022年5月に楽天モバイルインフラソリューションを設立
表:楽天モバイルインフラソリューションの会社概要
表:楽天モバイルエンジニアリングの会社概要
2022年4月に楽天モバイルエンジニアリングを設立
2022年7月に組織整備を実施した日本コムシス
エクシオグループの動向
2022年7月に機構改革を実施
表:エクシオグループにおける機構改革の概要
2022年7月にエクシオ・エンジニアリング西日本を設立
表:当事会社の概要(2022年3月31日時点)
2022年4月にDellが仮想GPU対応のAI基盤を提供
2022年4月に機構改革を実施
2022年3月にケイ・テクノスが西九州電建工業を子会社化
表:西九州電建工業の会社概要
表:コムシスビジョンNEXT STAGE 2023の進捗
表:エクシオグループにおける3事業の売上高推移と計画
表:ミライト・ワンにおける通信事業の売上高推移と計画
ミライト・ワングループの動向
2022年7月にミライト・ワンが誕生
図:カンパニー組織図
2022年5月にMIRAIT ONE Group Vision 2030などを策定
表:新中期経営計画の経営目標
NECネッツエスアイ(NESIC)の動向
2022年4月に韓国HFRに出資
2022年4月にFLARE SYSTEMSへ出資
表:エンジニアリング会社における将来動向
4-2. 基地局工事体制・形態
図:NTTドコモの基地局工事体制
表:NTTドコモの基地局工事体制とプロセス
NTTドコモはエンジ会社への直接発注とドコモCS経由の2種類
図:KDDI(au)の基地局工事体制
KDDI(au)もエンジ会社への直接発注とKDDIエンジ経由の2種類
表:KDDI(au)の基地局工事体制とプロセス
図:ソフトバンクの基地局工事体制
RAが復活したソフトバンクの基地局工事発注
表:ソフトバンクの基地局工事体制とプロセス
ソフトバンクにおける基地局設置までの大まかな流れ
表:ソフトバンクにおける基地局設置までの大まかな流れ
表:SBエンジニアリングにおける基地局工事の流れ
表:SBエンジニアリングにおける工事の種類
50数社の元請エンジ会社を抱える楽天モバイル
図:UQコミュニケーションズの基地局工事体制
UQコミュニケーションズはKDDIエンジ経由の工事発注がメイン
WCPはエンジ会社への直接発注と無線機ベンダ経由の2種類
4-3. キャリア別エンジニアリング会社シェア(金額)
表:キャリア別エンジニアリング会社シェア(2021年度、金額ベース)
5.モバイルキャリア戦略及び基地局市場・部材市場の総括と将来予測
5-1. モバイルキャリア各社のインフラ戦略総括
表:モバイルキャリアのインフラ戦略総括(インフラ戦略・強み・弱み・今後の動向)
5-2. 通信方式別投資額の推移と予測(2020-2025年度)
図:通信方式別投資額の推移と予測(2020-2025年度)
表:通信方式別投資額の推移と予測(2020-2025年度)
2021年度の基地局投資は約1兆円
5G投資がLTEを逆転した2021年度
5-3. 基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
図:基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度)
表:基地局投資額の内訳推移と予測(2020-2025年度
70%を占める工事費と無線設備
コアNWは2021と2022年度に拡大
5-4. 基地局市場の総括と将来動向
図:設備/基地局/FDD-LTE/TDD-LTE/5G投資額推移と予測(2020-2025年度)
2021年度は1兆8,102億円となった設備投資額
今後の基地局投資縮小に関連プレーヤへの影響が懸念
5-5. 基地局部材市場の総括と将来動向
リプレースが進む多周波共用アンテナ
無線機&アンテナ一体型が主流の際はケーブル需要に向かい風
サンケン電気撤退でGSユアサが電源最大手
鉛蓄電池が主流の中でリチウムイオン蓄電池も台頭
表:基地局部材市場の総括と将来動向
5-6. エンジニアリング市場の総括と将来動向
2022年度以降はLTE周波数のNR化へのシフトで市場が縮小
進む全国系大手エンジ会社におけるグループ連携
表:エンジニアリング市場の総括と将来動向
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