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Netflixの満足度が4位に落ちる

Netflixの満足度が4位に落ちる

 

Netflixのアメリカとカナダでの加入者数はQ1で65万人、Q2で130万人減った。減少しているのは加入者数だけでなく、満足度も減っている。Whip Mediaが行っているSVODサービスの満足度調査ではNetflixは昨年の2位から10%ポイント落とし、満足している加入者の率は80%となり、第4位に転落している。1位は昨年に続き、HBO Maxが94%でトップ、2位がDisney+、3位がHuluとなっている。

満足度としては、4位に落ちているが、Netflixは欠かせないサービスとしては依然としてトップである。もし、1つのSVODサービスにしか加入できないとすればどのサービスをキープするかの質問に対しての回答のトップはNetflixである。Netflixと答えた人は昨年の41%から31%に減っているが、HBO Maxの18%より13%ポイントも高い。

Netflixはキープしたいサービスであるが、満足度が1年で10%ポイントも減ったのには値上げが大きな影響をしている。Netflixのスタンダード・プランの価格は今年の3月に$13.99から$15.49に値上がっている。HBO Maxの価格は広告無しで$14.99であり、Netflixは最も高価なSVODサービスになっている。キープしたいサービスであるが、値段が高くなり過ぎ、満足度が落ち、加入者も減っている。

広告付きのプランを加え、値段を安くすることで加入者減少に歯止めをかけようとしている。しかし、これが成功する保証は無い。Fandomが1000人を対象に行った調査では、「値段が安ければ、広告付きのサブスクリプション・サービスに加入するか」の質問に対して、57%は「NO」と答えている。消費者の半数以上は広告嫌いで、値段が安くても広告付きプランには加入しないと言うことになる。

Whip Mediaの調査ではNetflix加入者の72%は広告付きプランが始まっても乗り換える可能性は低いと答えている。Huluは広告付きサービスで始まり、後に広告無しを加えており、広告付きプランに加入している人の率が高いサービスである。Antennaによると、Hulu加入者の58%は広告付きプランに加入している。Netflixが広告付きプランを始めても、半数以上の人が広告嫌いであれば、このように高い率になることは無いであろう。Huluとは逆にHBO Maxは2020年5月に広告無しプランだけでスタートし、1年後に広告付きプランが加わった。Antennaによると、HBO Maxの広告付きプランへの加入率は14%である。

NetflixがストリーミングサービスをDVDレンタルから独立させたのは2011年であり、10年以上は広告無しであった。価格の安いプランを始めても、消費者の50%以上は広告嫌いであれば、急に加入者の考えを変えることは出来ないであろう。広告付きプランの利用者が10%程度であれば、広告付きプランだけでは加入者減少を止めることが出来ない可能性がある。

 

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