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ブリッジバイオ・ファーマ、遺伝子医薬開発の推進に12億5000万ドルを確保

はじめに

遺伝子医薬品の開発と上市を加速させる戦略的な動きとして、ブリッジバイオ・ファーマはBlue Owl CapitalとCanada Pension Plan Investment Boardから最大12億5000万米ドルの資金確保に成功した。ブリッジバイオの資金調達イニシアチブの要は、Blue Owl CapitalおよびCanada Pension Plan Investment Boardとの戦略的合意である。現金5億ドル相当の取引で、ブリッジバイオ製薬は、FDAの承認が下りるまでの間、アコラミディスという医薬品の全世界での純売上高の5%のロイヤルティを投資家に提供することを約束した。この取り決めには、ブリッジバイオ・ファーマの買収の可能性に関する条項も含まれており、資金調達戦略の複雑さと先見性が示されている。

アコラミディス:ATTR治療におけるブリッジバイオ・ファーマのゲームチェンジャーの可能性

アコラミディスは現在FDAの審査中で、ATTR領域におけるブリッジバイオ・ファーマの主力薬である。ATTRはトランスサイレチン・タンパク質に異常をきたし、心臓を含む様々な組織にアミロイド・タンパク質が蓄積する遺伝性疾患である。ブリッジバイオ・ファーマは、2023年9月30日までの9カ月間で23億米ドルの売上を計上したトランスサイレチン安定化薬として成功を収めたファイザーのVyndaqelと真っ向から対決することを目指している。

良好な試験結果と市場戦略

ブリッジバイオ・ファーマのアコラミディスは第III相臨床試験で有望な結果を示しており、同社は実験室試験に基づくトランスサイレチン安定剤としての優位性を強調している。今回の資金調達により、アコラミディスの商業的な上市を支援するだけでなく、ブリッジバイオ・ファーマの借入金の満期を延長し、戦略的な企業開発活動のための追加資金を提供することが期待される。

ブリッジバイオ・ファーマの今後の検討事項

FDAに承認された医薬品が収益に大きく貢献しなかった過去の経験を考えると、今回の資金調達は同社にとって極めて重要である。2023年9月時点で505.2百万米ドルのキャッシュポジションを有するブリッジバイオは、特にATTRに起因する神経障害の治療薬として承認されているアルナイラム・ファーマシューティカル社のAmvuttraとの潜在的な競合に直面する中で、自社のパイプラインを前進させるために戦略的に資源を活用している。

情報源:Roots Analysis

Roots Analysisは2013年設立の医薬品・医療機器が専門の調査会社です。医薬品の製造委託や創薬のデジタル化など、最新の医薬業界の分析を行っています。

 

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