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YouTubeとNetflixの対決

YouTubeとNetflixの対決

NetflixとYouTubeは大手のストリーミング事業者であり、規模的にも近い。しかし、収入源は全く異なる。Netflixの主な収入はサブスクリプションであり、YouTubeは広告収入である。また、配信しているコンテンツも違う。Netflixは映画、TV番組のプレミアム・コンテンツで、YouTubeはアマチュア、セミプロの人が投稿しているビデオである。

2社の収入規模は近い。YouTubeの2024年の売上は$500億程度になる。それからvMVPDのYouTube TV、NFLのSunday Ticket等を引いた、コアの収入は$400億程度になる。Netflixの2024年の収入も$400億程度になる。しかし、収入内訳は全く違う、コアのYouTubeの収入の92%は広告で、サブスクリプション収入は8%でしかない。Netflixの収入の95%はサブスクリプションで、広告収入は5%でしか無い。

YouTubeの利用者は世界で25億人、Netflixの加入者は2.8億人である。1つのNetflixのアカウントに3人の利用者がいるとしても、YouTubeは3倍の利用者がいる。しかし、アメリカ/カナダに限定すると規模は同等である。YouTubeの北米での利用者は2.4億人である。Netflixの加入アカウント数は8400万で、1アカウントあたりに3人の利用者とすると2.4億人で、YouTubeと同じ利用者数になる。

コネクテッドTV(CTV)にインストールされえているアプリで見るとNetflixが少し上である。TVisionの2023年Q3の統計ではNetflixは59.8%のCTVで利用されており、トップであった。YouTubeは54.1%で2位である。しかし、CTVの視聴時間を見るとYouTubeが勝っている。Nielsenの統計によると、7月のテレビ視聴時間に占めるYouTubeのシェアは10.4%で、トップであった。2位はABC、ESPN、Disney Channel、Disney+等を持つDisney社で9.9%、3位はNBCUniversalで9.5%、4位はNetflixで8.4%であった。

コンテンツに対す出費も近い。Owl & Co.によると2024年のYouTubeのコンテンツへの出費は$200億で、Netflixは$160億である。YouTubeのコンテンツ出費にはYouTube TV、NFL Sunday Ticket等の分も含まれている。それらを除くと、両社はほぼ同額をコンテンツに使っている。だが、使い方は大きくと異なる。Netflixは先行投資でコンテンツを制作している。YouTubeにも事前に投資しているコンテンツもあるが、殆どは広告収入のレベニューシェアである。

しかし、CTV広告収入が急成長しているので、2社の対決が近づいている。デジタル・ビデオの広告ではCTVが大きく成長しており、YouTubeはCTV向けの収入を得るためにプレミアム・コンテンツを増やそうとしている。例えば、NFL Sunday Ticketの7年間契約に$140億を支払っている。Netflixは広告収入を増やそうとしている。Netflixのアメリカの加入者の内、広告付きプランへの加入者はまだ20%であるが、急成長している。これまで、競合は少なかった2社だが、CTVで衝突する方向へ進んでいる。

 

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