Berg Insightの最新調査レポートによると、コネクテッドデジタルサイネージディスプレイの設置台数は2023年に9,150万台に達した。年平均成長率(CAGR)10.3%で成長するコネクテッドディスプレイの設置台数は、2028年には1億4940万台に達する見込みである。
市場成長の原動力となるのは、あらゆる市場分野でのデジタル・サイネージ・ソリューションに対する需要の拡大、技術の進歩、継続的な価格下落である。
2023年の出荷台数は、EU27+3諸国向けが推定460万台であるのに対し、北米向けは580万台に達した。残りの1,090万台はその他の地域市場である。Berg Insight社は、デジタルサイネージ用ディスプレイスクリーンの世界出荷台数は、2023年の2,120万台から成長し、2028年には3,660万台に達すると予測している。
デジタルサイネージ業界は非常に断片化されており、多数の企業が市場で活動している。他の細分化された市場と同様に、市場が成熟するにつれて業界ベンダー間の統合が進んでいる。
「M&Aの動きはCovid-19の大流行で冷え込んだが、現在は勢いを取り戻している」とBerg InsightのIoTアナリスト、フェリックス・リンデラム氏は言う。取引の多くは、ソフトウェア・ベンダー、エンド・ツー・エンドのソリューション・プロバイダー、システム・インテグレーターの間で行われると予想されている。「これらの分野の大手企業の多くは、無機的な成長戦略を公言しており、地理的なフットプリント、インストールベース、技術的なノウハウを拡大しようとしています」とリンデラム氏は続けた。
統合のトレンドをリードしてきた企業には、STRATACACHE、ZetaDisplay、Vertiseit、Spectrio、Poppulo、Uniguestなどがある。最近最も注目を集めた取引のひとつは、NECとシャープが2020年に合弁会社シャープNECディスプレイソリューションズを設立することで合意したことである。
統合の動きが見られる一方で、デジタル・サイネージ業界を狙う新興企業を含む新規参入企業も着実に増えている。「デジタル・サイネージ・プロジェクトがより高度になり、その性質上ますますビジネス・クリティカルになるにつれて、小規模なプレーヤーは競争に勝つことが難しくなり、最終的に業界は少数の大手ベンダーに支配されることになると予想されます」とリンデルム氏は結論づけた。
情報源:Berg Insight社
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