サマリー
企業のDXやリモートワークの職場環境が拡大するなか、新型コロナウイルスの蔓延もあり、人々の抱えるストレスとこれからのケアは課題になっていきます。このような状況でひと際と注目を集めているのが、消費者が主にスマホを通して使うメンタルヘルスアプリです。
認知行動療法、ジャーナリング、瞑想、カウンセラーとのマッチング、マインドフルネス、企業向けアプリなど、サービスの形態はどんどん幅を広げています。この分野は新しく、社員数名の小さなスタートアップ企業の製品もあれば、大手企業の参入もあります。
サービスにおける企業間の連携も複雑かつ膨大であり、海外の主要なアプリの日本進出も進んでいます。日本ではまだ、メンタルを自分でケアする文化が一般に定着していないという市場全体の課題があります。海外では、メンタルヘルスアプリの有効性はどこまで信頼できるものなのか、という議論もあり、行政が今後目を光らせていく可能性も予想されます。
サービスの内容もたとえばうつ症状の改善に向けて働きかける治療としての方向性が強いものから、リラックスを与えることを目的としたもの、よりゲームとして楽しむものや、専門家や同じ悩みを持つ人とのマッチングを行うものなど、複数の異なる方向性が見られます。
海外のアプリに目を転じると、日本とは方向性の異なるアプリも多々見られます。また、ひとつのアプリがひとつの方向のサービスを提供する場合もあれば、複数の方向性のサービスを提供する場合もあります。
デジタル薬とは異なるメンタルヘルスアプリは、治療を謡うことは許されませんが、かなり多くの提供事業社は保健収載の対象になることを目標にしています。様々な企業の声と情報を集め、現在とこれからのメンタルヘルスアプリ市場を俯瞰します。
調査対象
■ 国内のメンタルヘルスアプリ
PATONA、emol、SELF、こころコンディショナー、Awarefy、こころアプリ、むぎまる、cotree、ボイスマルシェ、HIKARI Lab、Reme、うららか相談室、rest best、Unlace、Platworks、Bloste(ブロステ)、teotle、WeMeet、Relook、MELON、RussellME、cocorus、MEISOON、寝たまんまヨガ、Coral、CARTE、COCOLOLO(ココロ炉)、ストレススキャン、MIMOSYS、HERBIO、心理検査オンライン、こころの体温計、Best、マイME-BYOカルテ、KibunLog、muute、メンタル日記、selport、はぴトレ、Q-Mental APP、encourage、U2plus、みんチャレ、feelyou、Tendy、first call、産業医クラウド、Carely、STRESSCHECKER、KIRIHARE EAP、ドクタートラスト、Wity、ADVANTAGEタフネス、Wellness Eye、safetyNET、リモート産業保健、エムステージ、グッピーヘルスケア、AltPaper、M-Check+、メンタルコンパス、ANBAI、STRESCOPE、スポットメンタルサインチェック、ストレスチェッカー、Geppo、LAFOOL、Wevox、O:SLEEP、ハイジ、コンケア、jinjer、HR OnBoard、HuRAid、SMILE SCORE、MySherpa、MOODSWITCH、ぼちぼち記録、呼吸レッスン、もやもや流し、あきらめたまご、レジリエンスさがし、いっぷく堂、じぶん記録、ストレス解消・癒しのアプリ「聞いてよ!クマさん」、Voi、はぴトレ、アイズチ、メンヘラせんぱい、as9me
■ 海外のメンタルヘルスアプリ
What's Up?、Mood Kit、Moodnotes、braive、Paradym、Feely、IMoodJournal、UpLift、Wysa、GG-OC、Intellect、Mindset、ACT Companion、eCBT、Woebot、eQuoo、Elomia、DBT Coach、Thrive、Worry Tree、tomo、R2MR、Clear Fear、BoosterBuddy、Talkspace Online Therapy、Ginger、Two Chairs、Sayana、Mindler、Meru Health、BetterHelp、Thoughtfull、SonderMind、NOCD、Ayana Therapy、Mee Pya Tike、Pride Counseling、Calm、Aura、Balance、Headspace、Buddhify、muse、Breethe、Slumber、MindFree App、Insight Timer、MindLabs、Sanvello、Calmer You、Let's Meditate、Meditopia、Now&Me、TalkLife、Wisdo、The Mighty、Shine、Hey! VINA、weBelong、Pyx Health、Happify、MoodTools、MEDIFIED、Worry Watch、MindDoc、Moodistory、BlueCall、Modern Health、Lyra、Spill、Auntie、Frankie Health、Oliva、Spill、BetterUp、Olaf、MY3、notOK、Stay Alive、distrACT、Calm Harm、Rise Up and Recover、Lifesum、Noom、PTSD Coach、Breathe2Relax、Nao、趣鴨(quya)、Unmind、NeuroFlow、Moment Pebble、Cleveland Clinic Wellness、Youper、ThinkNinja、M3、Daylio、Heroes Health、Quit That!、I Am Sober、eMoods、Relax Melodies、Bright Sky、Recovery Record、Flow、Stop Breathe and Think、Step-byStep (SbS)、VA Mobile、Intellicare、Moodrise、Mentemia、COVID Coach、Cove、Replika
■ ヒアリング調査にご協力いただいたメンタルヘルスアプリを提供する事業社
emol株式会社、株式会社HIKARI Lab、NECソリューションイノベータ株式会社、株式会社Dumsco、株式会社ラフール
ヒアリング調査の主な項目
■ 収益モデル
■ ユーザーの反応
■ 営業・プロモーション
■ 保険収載に関して
■ 開発の経緯・開発で苦労した点
■ 現状の課題・今後の展開
■ 国内のメンタルヘルスアプリの市場について
■ 海外のメンタルヘルスアプリの市場について
■ 今後伸びていきそうなメンタルヘルス領域のサービスの分野・ジャンル
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目次
はじめに
メンタルヘルスアプリとは
Ⅰ. 総括
Ⅱ. メンタルヘルスアプリ市場の情況
2-1. メンタルヘルスアプリへの投資
2-2.メンタルヘルスアプリを提供する組織
2-3. 企業向けメンタルヘルスアプリ
Ⅲ. メンタルヘルスアプリの懸念点
3-1. メンタルヘルスアプリの信頼性
3-2. メンタルヘルスアプリは医療の代替ではない
3-3. 継続的に使ってもらう方法
3-4. 同じ悩みを持つ人たちをマッチングする
Ⅳ. 今後の展開
4-1. 機能を合わせるか分けるか
4-2. これまでとは異なるアプリを作る
4-3. 外部デバイスとの連携
Ⅴ. 薬事承認
Ⅵ. 事例研究(海外アプリ)
6-1. Aura / Aura Health
6-2. Calm / Calm
6-3. GG OCD / Ggtude Ltd
6-4. Happify / Happify Inc.
6-5. Headspace / Headspace Inc.
6-6. IMoodJournal / Inexika Inc.
6-7. Insight Timer / Insight Timer
6-8. Meru Health / Meru Health Inc.、Meru Health OY
6-9. Muse / InteraXon Inc.
6-10. Replika / Luka
6-11. Shine / Shine Inc.
6-12. Unmind / Unmind Ltd.
6-13. Youper / Youper Inc.
Ⅶ. 事例研究(ヒアリング結果)
7-1. emol / emol 株式会社
7-2. SPARX、ココロワークス / 株式会社HIKARI Lab
7-3. こころコンディショナー / NEC ソリューションイノベータ株式会社
7-4. ストレススキャン、ANBAI / 株式会社Dumsco
7-5. ラフールサーベイ / 株式会社ラフール
Ⅷ. 本調査で対象としたメンタルヘルスアプリの一覧
8-1. 国内のメンタルヘルスアプリの一覧
8-2. 海外のメンタルヘルスアプリの一覧
Ⅸ. 国内の気分[感情]障害の患者数
Ⅹ. 国内の自殺者数の統計
Ⅺ. 人口構造の今後の変化と社会の高齢化に関する推計
Ⅻ. 厚生労働省によるストレスチェックの調査結果