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カーボンニュートラルに向けた中低温産業排熱の最新利用技術と実践例: バイナリー発電を中心に


本書の特長 地球温暖化抑制の観点および省エネ・コスト削減の観点でも重要さを増す排熱利用! 最新のエネルギー基本計画にも「工場排熱等の未利用... もっと見る

 

 

出版社 出版年月 冊子体価格 ページ数 言語
シーエムシー・リサーチ
CMC RESEARCH Co. Ltd.
2021年12月16日 ¥99,000 (税込)
ライセンス・価格情報
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204 日本語

※税別価格:冊子体90,000円/ セット(冊子体+電子ファイル)100,000円


 

サマリー

本書の特長

  • 地球温暖化抑制の観点および省エネ・コスト削減の観点でも重要さを増す排熱利用!
  • 最新のエネルギー基本計画にも「工場排熱等の未利用エネルギー活用」の強化が明記された!
  • 排熱回収技術の種類と基本原理、適用条件と用途などをわかりやすく解説!
  • 排熱回収技術・利用技術についての用途事例をカラー画像で紹介!
  • 2018年3月発行「熱利用技術の基礎と最新動向 ~バイナリー発電を中心に~」を全面見直し、最新情報に改めたうえで追記!増ページ!

 

レポート概要

2021年10月、3年ぶりに日本のエネルギー政策の基本的な方向性を示す「エネルギー基本計画」が閣議決定された。今回のエネルギー基本計画は、気候変動問題への対応と日本のエネルギー需要構造の抱える課題の克服という2つの視点を踏まえて策定されており、産業部門における対応としては「徹底した省エネルギーによるエネルギー消費効率の改善」と「熱需要や製造プロセスを脱炭素化するための電化・エネルギー転換」が求められている。また、徹底した省エネルギーの更なる追求として「工場排熱等の未利用エネルギーの活用に向けた取組強化等が必要である。」と明記されている。一方、NEDOとTherMATが10数年ぶりに実施した大規模な排熱実態調査(2019年3月報告書公開)では、全国の排ガス熱量の多い15業種の排ガス熱量や温度分布はこの15年間大きく変わっていないとの報告である。このような背景から、今後、革新的な排熱利用技術の研究開発は勿論必要であるが、今すぐにやるべきことは、現存する技術を適切に使用し、廃棄している熱エネルギーを活用すべきことではなかろうか。

我々は燃料や水道が漏れていると経費を無駄に捨てているという意識があるが、排熱を利用せずに捨てていても浪費意識を持つことは少ない。排熱を燃料の一種としてとらえ、熱エネルギーとして利用することは、地球温暖化防止の観点から不可避であると共に製造業にとってはコスト削減にも貢献することを再認識して頂きたい。そのためには、実際に発生している排熱に適した排熱利用技術を理解し、効果的な使用方法を検討し、経済性の高い機器やシステムを導入する必要がある。

このような視点から、本書では現存する排熱回収技術の種類と基本原理、適用条件と用途など基本的な内容と共に、実際にどのような使われ方がされているか実例を説明した。現在、CO2をはじめとする温室効果ガスの排出抑制は待ったなしの状況である。本書を読まれた方々が、身の回りの排熱をもう一度見直し、その利用法を考えて頂くことができれば著者としての本望である。

内容見本


■ 編集発行:(株)シーエムシー・リサーチ ■ 著  者:森 豊



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目次

第1章 国内のエネルギー事情と国の方針
 1 国内の一次エネルギー供給状況
 2 国内の最終エネルギー消費
 3 日本のエネルギー戦略
 4 製造業のエネルギー源別エネルギー消費の推移
 5 製造業の業種別エネルギー消費の推移
 参考文献・資料
  
第2章 産業部門の排熱状況
 1 各種産業における排熱温度
 2 各種産業における排熱温度と排熱量
 3 産業分野の排熱発生と活用状況に関する調査結果
 4 2019年のNEDO/TherMATの排熱実態調査
 5 海外における産業分野の排熱と利用方法の状況
 6 国内の各種製造業における排熱の発生箇所
  6.1 鉄鋼業における排熱の発生箇所
  6.2 窯業における排熱の発生箇所
   (1) セメント工場の排熱
   (2) ガラス工場の排熱
  6.3 石油精製業における排熱
  6.4 紙パルプ産業における排熱
  6.5 排熱の多い主要産業における2050年カーボンニュートラルに向けた省エネ及び脱炭素化に対する取組み内容
  6.6 鉄鋼業におけるカーボンニュートラルに向けた今後の方向性
  6.7 セメント・ガラス工業におけるカーボンニュートラルに向けた長期ビジョン
  6.8 石油精製業におけるカーボンニュートラルに向けた今後の方向性
  6.9 紙パルプ業におけるカーボンニュートラルに向けた今後の方向性
  6.10 化学産業におけるカーボンニュートラルに向けた今後の方向性
 参考文献・資料
  
第3章 熱利用技術
 1 熱利用技術の概要 
 2 熱エネルギーとしての利用技術
  2.1 熱交換器
   (1) 熱交換器の原理
   (2) 熱交換器の種類と構造および特徴
   (3) 隔板式熱交換器の技術動向
  2.2 ヒートパイプ
   (1) ヒートパイプの原理と構造、および特徴
   (2) ヒートパイプの種類
   (3) ヒートパイプの動向
  2.3 冷凍機
   (1) 冷凍機の種類
   (2) 圧縮式冷凍機の原理と構造
   (3) 吸収式冷凍機の原理と構造、および特徴
   (4) 吸着式冷凍機の原理と構造、および特徴
   (5) 冷凍機の動向と市場
  2.4 ヒートポンプ
   (1) ヒートポンプの原理と特徴
   (2) ヒートポンプの用途
   (3) 吸収式ヒートポンプ、吸着式ヒートポンプ
   (4) 排熱を利用したヒートポンプ
 3 熱エネルギーから電気エネルギーへの変換技術
  3.1 蒸気タービン
   (1) 蒸気タービンの原理と用途
   (2) 蒸気タービンの分類
   (3) 蒸気タービンの動向と課題
  3.2 蒸気タービン発電
    (ランキンサイクルを使用した発電)
   (1) 蒸気タービン発電
     (ランキンサイクルを使用した発電)の仕組み
   (2) 実際の蒸気タービン発電設備
   (3) 蒸気タービン発電の動向と課題
  3.3 バイナリー発電(バイナリーサイクルを使用した発電)
   (1) バイナリー発電とは
   (2) バイナリーサイクルの特徴
   (3) バイナリー発電導入の傾向
   (4) バイナリー発電の動向と課題
  3.4 スターリングエンジン
   (1) スターリングエンジンの原理
  3.5 熱電素子
   (1) 熱電素子の原理と種類
   (2) 排熱利用技術としての熱発電素子の動向と課題
 4 熱および電気の高効率化技術
  4.1 コージェネレーション
   (1) コージェネレーションとは
   (2) コージェネレーションの特徴
   (3) コージェネレーションの導入傾向
   (4) 産業用コージェネレーションの課題
  4.2 コンバインドサイクル
   (1) コンバインドサイクルの原理と効果
   (2) コンバインドサイクルの課題
  4.3 燃料電池
   (1) 燃料電池の原理
   (2) 燃料電池の種類と特徴
   (3) 国内の定置用燃料電池システムの全体像
   (4) 定置用燃料電池の課題
   (5) 燃料電池の動向と市場
 5 熱利用技術選定の要所
 参考文献・資料
  
第4章 バイナリー発電
 1. バイナリーサイクルについて
  1.1 ランキンサイクルとバイナリーサイクル
  1.2 バイナリーサイクルとは
  1.3 バイナリーサイクルの歴史
  1.4 地熱利用の種類と形態
  1.5 地熱発電の主要分類
  1.6 蒸気フラッシュ発電とバイナリー発電の利用
  1.7 国内の地熱発電所と地熱バイナリー発電所
  1.8 バイナリー発電の現状
  1.9 バイナリー発電の市場規模
  1.10 バイナリーサイクルの特徴
 2. 発電サイクルの性能
  2.1 顕熱と潜熱
  2.2 エンタルピー、エントロピー、エクセルギー
  2.3 T-h線図、T-s線図、h-s線図
   (1) T-h線図
   (2) T-s線図
   (3) h-s線図
  2.4 予熱器、蒸発器、過熱器
  2.5 カルノーサイクルとカルノー効率
  2.6 バイナリーサイクルの作動流体
  2.7 作動流体の特性
  2.8 バイナリー発電の性能
 3. 国内におけるバイナリー発電の現状
  3.1 国内のバイナリー発電設備の全体像
  3.2 国内のバイナリー発電設備の仕様と特徴
   (1) 設備の全体像
   (2) 神戸製鋼所のバイナリー発電設備
   (3) 米国 ElectraThermのバイナリー発電設備
   (4) 第一実業㈱
     (Access Energy)サーマパワー
   (5) JFEエンジニアリング㈱(ORMAT)のバイナリー発電設備
   (6) 富士電機㈱のバイナリー発電設備
   (7) 三菱重工(Tuboden)のバイナリー発電設備
  3.3 国内のバイナリー発電設備の実施例(地熱・温泉発電)
   (1) 大分県/八丁原のバイナリー発電設備(オーマット)
   (2) 五湯苑バイナリー発電設備(神戸製鋼所)
   (3) 長崎県雲仙市 小浜温泉バイナリー発電所
   (4) 土湯温泉
   (5) コスモテック別府バイナリー発電所
   (6) 鹿児島県指宿/メディポリス指宿発電所
   (7) 大分県九重町/菅原バイナリー発電所
   (8) 大分県九重町/滝上地熱発電所
   (9) 岐阜県高山市/TAKENAKA 奥飛騨地熱発電所
   (10)北海道函館市南茅部地区/(仮称)南茅部地熱発電所の建設
  3.4 国内のバイナリー発電設備の実施例
    (工場排熱発電、バイオマス発電など)
   (1) 製鉄所の転炉冷却水を熱源とするバイナリー発電設備
   (2) 石油精製過程の蒸留塔ベーパーを熱源とするバイナリー設備
   (3) 産業廃棄物焼却施設の焼却排熱を熱源としたバイナリー発電
   (4) ディーゼルエンジン排ガスから得た高温水を熱源としたバイナリー発電試験
   (5) 下水汚泥焼却設備の排熱を利用したバイナリー発電
   (6) 製鋼工場の電気炉排熱を熱源としたバイナリー発電
   (7) 竹およびバーク(樹皮)の燃焼熱を利用したバイナリーコージェネレーション
   (8) 船舶用エンジンの排熱を熱源としたバイナリー発電設備
 4. 海外のバイナリー発電設備
  4.1 海外のバイナリー発電の状況
   (1) 北米・中南米とヨーロッパのバイナリー発電所の設置分布
   (2) 北米・中南米のバイナリー発電所
   (3) ヨーロッパにおけるバイナリー発電所
  4.2 海外のバイナリー発電の実施例
   (1) Ormat社による地熱バイナリー発電設備
   (2) Ormat社による排熱回収バイナリー発電設備
   (3) Turboden社の排熱回収バイナリー発電設備
   (4) Exergy社
 参考文献・資料
  
第5章 カリーナサイクル発電
 1 カリーナサイクルとは
 2 アンモニア-水混合物の特性
 3 カリーナサイクルの原理
 4 カリーナサイクルの歴史と現状
 5 カリーナサイクルの種類と用途
 6 カリーナサイクル発電設備の実績と動向
  6.1 カリーナサイクル発電設備の実績
  6.2 カリーナサイクル発電設備の実施例
   (1) 製鉄所の転炉冷却水を熱源とするカリーナサイクル発電設備
   (2) 製油所蒸留塔の塔頂ガスを熱源としたアンモニア水サイクル発電設備
   (3) 地熱を熱源としたカリーナサイクル発電設備 (ドイツ)
   (4) 地熱を熱源としたカリーナサイクル発電設備(アイスランド)
   (5) セメント工場の排熱を熱源としたカリーナサイクル(パキスタン)
   (6) 国内の温泉を熱源としたカリーナサイクル実証試験設備
  6.3 カリーナサイクルに使用する機器の特徴
   (1) タービン
   (2) 熱交換器
   (3) 循環ポンプ
 7. カリーナサイクル発電設備の計画と導入
  7.1 関連法規
  7.2 計画と経済性
 参考文献・資料
  
第6章 バイナリー発電設備の計画と導入
 1. バイナリー発電設備の計画
  1.1 バイナリー発電設備の計画に必要な条件
  1.2 熱源、冷却源、および発生電力について
   (1) 熱源について
   (2) 冷却源について
   (3) 発生電力について
 2. バイナリー発電設備に関わる関連法令、電力関連の手続きおよび必要資格
  2.1 関連法令、電力関連の手続きおよび必要資格
  2.2 バイナリー発電設備に関わる電気事業法の規制緩和の動向
 3. バイナリー発電設備の計画手順(法制面)
  3.1 商用運転までの法制面のながれ
  3.2 使用前自主検査および使用前安全管理審査
 4. バイナリー発電設備に必要な諸費用
  4.1 諸費用
   (1) 設備費
   (2) 運転費・維持管理費
  4.2 発電収入
 5 バイナリー発電設備の経済性
 6 バイナリー発電設備に対する助成制度
 7 バイナリー発電の課題と将来展望
 参考文献・資料
  
おわりに

 



著 者:森 豊
著者略歴
 1976年 早稲田大学 理工学部 機械工学科 卒業
 2002年 九州大学 工学研究院 機械工学専攻 博士課程 卒業
 1976年 ㈱荏原製作所に入社し、気体機械及び気体機械を使用した装置やシステムの設計・開発を担当。その後、高効率ゴミ発電及び工場排熱利用バイナリー発電システムの開発・設計・商用化を担当。また燃料電池コージェネシステム(エネファーム)の開発や商用化を担当。
 2008年 同社を退社し技術士事務所を開設。
 熱利用設備、排熱利用発電、水素・燃料電池システムに関した技術コンサルタントとして企業を技術支援。
 技術士(機械部門)、エネルギー管理士、博士(工学)
 東京都市大学、横浜国立大学 非常勤講師の後、現在、早稲田大学 創造理工学部 総合機械工学科 非常勤講師
                                       2021年12月現在

 

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