米(ベイ)エリアIT通信


PCメーカで賑わうホームネットワーキング市場【第三回】

2005年8月号

先第三回の記事では、将来におけるホームネットワーキングの在り方と、同分野に対する投資家の注目度についてお話しよう。

一般ユーザにとってホームネットワーキングの導入目的は、場所を問わずデジタルコンテンツを自由に楽しむことであり、ベンダ各社もこの点を重視した製品展開を行っている。しかし今後、同技術の浸透率が高まるにつれ、利用者のニーズはもっと欲張りになるかもしれない。現在は、デジタルコンテンツのアクセス方法や音質・画質の向上が着目されているが、Wi-Fi等の無線技術を利用した接続手段が主流になれば、性能やストリーミングの安定感といった機能面での充実、柔軟性が求められるだろう。例えば、異種の機器間でデジタルコンテンツをやりとりする際、データの自動的なバックアップ機能は必要不可欠である。

シリコンバレーでは、先に紹介した会社を含めホームネットワーキング分野に介在するベンチャー企業への投資が活発である。ここ数年の間で最低でも1億ドルの資金調達が行われている。エンターテインメントに主眼を置いたホームネットワーキング市場は、年間売上高2002年の18億ドルから2007年には53億ドルへと増加する見込みで、全体の売上に対するメディアネットワーキング関連製品の占める割合は2002年の6%から2007年では49%と大幅な伸びが予測されている(In-Statより )。投資家のインセンティブは、こうした見通しの明るい数字に裏付けされている。

(c) 2005 KANABO Consulting


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